以前、転職の意志の有無に関わらず、ヘッドハンターと交流しておくとお得ですよ、という記事を書きました。
が、ヘッドハンターなら誰でもよい、というわけではありません。
今日は、私が出会ってしまった残念なヘッドハンターのお話です。
ある日、職場で私のところに電話がかかってきました。大手ヘッドハンティング会社であるR社からでした。
以前、R社のヘッドハンターに会ったことがあるのですが、電話してきたのは私が会ったことがあるヘッドハンターではなく、知らない方でした。H氏とします。
H氏は、私に紹介したい案件があるので会って話をしたい、とのことでした。
R社のヘッドハンターには、数年前に会ったことがあるし、R社は大手のヘッドハンティング会社でもあったので、特に転職を希望しているわけではないけど、昼休みに会って話を聞くくらいならいいかな、と思い、会う約束をしました。
そして、実際にH氏に会いました。
私のオフィスの近くの喫茶店で会いました。
私が以前に会ったことがあるヘッドハンターはすでにR社を退職しているそうです。ある企業の依頼で人材を探しているときに、退職したヘッドハンターが残していた社内の資料に私の名前が有ったので連絡してきた、ということでした。
H氏は、普通にスーツを着ていて、身なりは綺麗にしていました。見た目の印象としては、特に良くも悪くもない、という感じ。歳は20代半ば~後半といったところでした。
H氏は私に今の仕事の内容や経験などを質問して、問診票のようなものに記入していました。会社が用意した定型のフォームのようなものがあるのでしょう。
H氏とのやり取りの中で、H氏はあまりこの業界(私が仕事をしている業界)のことを知らないという印象を受けました。
Hさんは、○○業界のヘッドハンティングが専門なのですか?
私は、特に専門の業界はなく、たまたま今回の依頼主の会社のヘッドハンティングを担当しています。
なるほど、ちょっと嫌な予感がしてきました。
その業界のことをほとんど知らずにどうやって人材を探すのか分かりませんが、大手ヘッドハンティングの会社ならなんとかなるのでしょうかね。。。
さて、一通りの問診票の記入が終わったら、H氏は、紹介したい会社の説明を始めました。ノートPCでパワーポイントの説明資料を見せながら説明してくれました。
紹介してくれたのは同じ業界の会社のプレーヤーとしてのポジションでした。将来的には幹部への道もあり得る、という説明でした。
紹介案件の年収などの条件は、私の今の条件をかなり下回るのです。それもそのはず。だって、私は、同じ業界の会社で、プレーヤーのポジションから、プレイングマネージャーとして昇進して幹部(役員)の地位にいるのですから。
なんで、今から同業界の別の会社に転職してより低い条件でプレーヤーの仕事をしなくちゃいけないのか?
なんでH氏は私にこんな提案してくるのか????
さっきの問診票の質問でも、私の今の地位と仕事内容、年収にも明確に答えているから、H氏が紹介する会社のポジションに私が興味を持たないであろうことくらい分かるだろう。そもそも私のプロフィールは会社のウェブサイトに載っているから、私が現在、H氏が紹介しようとしているポジションよりも上の地位にいることくらい、私に会わなくても分かるだろうに、、、
ちょっと混乱してきました。
私がその会社に転職するメリットはなんですか?
一応H氏に聞いてみました。
このポジションだと、成果によっては将来的には幹部への登用もあって、キャリアアップも可能かと思いまして。。。
いや、先ほどお話したように、私は同じ業界の今の会社で既に幹部になっているのですが、、、
ですよね・・・
あ~、分かった。H氏は、会社から割り当てられた仕事をとりあえずこなしているだけなのだ。
候補者と思われる人に連絡して、会って質問して問診票を記入して、紹介する会社の説明をして、それで候補者からYES/NOの判断をもらえばそれで仕事をしたことになるのでしょう。
転職候補者(私)のキャリアに対する考え方を理解して、紹介先とマッチングするかとか、転職候補者がそこに転職するとどんなメリットがあるかとか、依頼主の企業のポジションにはどういう人が合いそうかとか、そういうことはどうでもよいのでしょう。
単にやるべき作業をこなしているだけですね。
さすがに、これ以上はH氏と話しをするのは時間の無駄だと思いました。
残念ながら、そちらの会社のポジションには興味がありません。
とお断りの返事をして、切り上げようとしました。
そうですか、分かりました。
では、オレンジさんの知り合いで、この会社が求めている経験と実績がありそうな優秀な人を紹介していただけないでしょうか?
ヘッドハンターが口コミで人材を探すということは、付き合いのあるヘッドハンターから聞いていたので知っていましたが、さすがに、これは厚かましいというかなんというか。私の知り合いの優秀な人を紹介して欲しいのであれば、H氏もこの業界について勉強して、転職候補者のキャリアに対する考え方を理解して、転職候補者のメリットになる案件を紹介するという姿勢を持たないと。。。
私の紹介としてH氏から私の知り合いに連絡されて、メリットのない転職を勧められたらたまりません。H氏は、この業界のことをほとんど何も知らないので、H氏との情報交換には何のメリットもありません。H氏に会うのは時間の無駄としか思えません。そんなH氏に私の知り合いを紹介したら、私の信用にも関わります。
申し訳ないが、私の知り合いを紹介するわけにはいきません。
と、私の知り合いを紹介することも断りました。
と、まあ、こんな残念なヘッドハンターもいるのです。
付き合うなら優秀なヘッドハンターにすべきですね。
私と付き合いのあるヘッドハンターの1人は、ヘッドハンティング会社を退職して、自分でヘッドハンティング会社を立ち上げて活躍されています。そういうガッツのある人は信用できますし、色々な情報を持っているので話を聞くだけでも参考になります。
H氏は残念なヘッドハンターでしたが、R社はさすがに大手ヘッドハンティング会社というべきか、後日R社から私の携帯電話に連絡がありました。電話してきたのはH氏ではなく、H氏の上司か、あるいは管理部門の方でした。先日のH氏との面談のお礼と、面談の感想を聞きたい、とのことでした。要するにH氏の評価を聞きたい、ということです。こういったフィードバックを大事にする辺りはR社を評価できますね。H氏の評価にも影響するでしょうね。
R社から電話がかかってきたのは、夜(夕方)で、仕事後にデートしているときでした。彼女の前でH氏への不満をR社に告げるのはさすがに気が引けたので、後日改めて連絡して欲しいとして電話を切りました。
面倒だし時間の無駄なのでH氏のことなど放っておけばよいのですが、H氏はまだ若かったし、今後のこともあるので、H氏に対する私の正直な評価をR社へお伝えすることがH氏のためにもなるのだとうと思い、R社へは上で書いたような私の不満を説明しておきました。
H氏が成長して、また連絡してきてくれたら嬉しいですね。
ところで、デート中にヘッドハンティング会社から電話がかかってきたのはナイスですね。
デート中に彼氏の携帯にヘッドハンティングの電話がかかってきたら、どうですか?
カッコ良くない?
って、彼女に言ったら
「自己評価高すぎ~~~(笑)」
って爆笑されました。。。
皆様も残念なヘッドハンターにはお気を付けください。
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